プロの講師のアドバイスは正しいのか?

query_builder 2015/04/07
受験全般
プロ講師のアドバイス

プロ野球の順位予想はひどい

プロ野球が開幕し、3カード9試合終わったところです。

元プロ野球選手の解説者たちから圧倒的最下位予想の多かった中日ドラゴンズが6勝3敗で単独首位です。

まだ10%も消化していないので「外れてる!」と言うつもりはありませんが、解説者はいったいどうやって順位予想をしているのでしょう?


恐らくですが、昨年度の順位をベースに、今年の新入団選手、退団選手を考慮して、キャンプ、オープン戦を見て、昨年度よりも上がるか下がるか予想して順位をつけていると思います。


今年のセリーグの予想はこんな感じだと思います。

1位巨人…昨年度も戦力は弱かったけど優勝したのは原監督の力量だから今年も優勝。

2位阪神…戦力は昨年度とほぼ同じ。

3位広島…外国人が抜けたけど黒田がきたから昨年度とほぼ同じ。

4位横浜…梶谷・筒香が成長しているから昨年よりチョイ上。

5位ヤクルト…成瀬取ったから5位へ浮上。

6位中日…補強なしだから!


順位予想は盛り上げるためのお遊びだから良いのですが、私のような素人とほぼ同じ視点だと思います。

もし、専門家らしく予想するのなら、相手がいることなので対戦成績から考えるべきだと思います。

例えば、この5年、中日は巨人戦で、15勝9敗→10勝12敗→10勝11敗→10勝13敗→8勝16敗です。

大敗した翌年はだいたい改善するので、今年は13勝11敗1分と予測します。

中日のレギュラーメンバーや選手の成長、衰え、新戦力、退団選手などは加味していますが、巨人には疎いので希望的観測も入った数字です。

全球団の状況をしっかり調べて、全対戦成績を予測して合算するともう少しまともな順位予想になるのではないでしょうか。



分析が苦手な講師もいる?

すっかり受験ブログらしくなくなってしまいましたが、これで野球の話は終わりです。

まず、最初に断っておきますが、私は理系です。

理系の方が優れているとか劣っていると考えたことはありません。

特性だけの問題です。

しかし、算数や数学に関していうと理系の人の方が優れています。

算数や数学が優れているから理系と呼んでいるわけです。


理系の人が、算数・数学が得意なのは当たり前のように、理系の人の方が分析が優れているような気がします。

言葉にすると、理系の人の分析はデータに基づいて統計で決める。

それに対して、文系の人の分析はイメージで決める。


例えば競馬ならば、理系の人は期待値で考えるでしょう。

期待値が元本割れならば、それはお金のかかるお遊びと割り切ることになります。

損得の額とその人数の表などがあれば、どのくらい労力を使うと儲けられるのかが分かり、投機とお遊びの線引きをすることでしょう。


冒頭の話も少し絡めます。

プロ野球を観ることが専門の解説者に「中日はどうして最下位予想なの?」と聞いたらどうなるでしょう。

エースは怪我(昨年もほとんど投げてません)

抑えも怪我(昨年は自滅して追いつかれる&逆転されることが多かった)

主砲も怪我(昨年は四球も多いけどチャンスで併殺打も多かった)

捕手が育たない(育たないということは昨年と同レベル)

補強がない(ここ数年、野球界はこの言葉ばかりでウンザリ)


持っている印象をそのまま言葉にするとこうなるのでしょう。

昨年と同じことだけクローズアップして、良くなった部分や悪くなった部分を探さないと予想はできません。

専門家だから正しい意見とは言い難いです。

業務内容はまったくちがうとは言え、塾講師も似ているのかもしれません。


入試本番でできたというと落ちる

入試本番でできなかったと泣きじゃくると受かる

準備よくたくさんの学校に出願しておくと、第一志望校に受かる

1月に易しい学校をお試しに受けると第一志望校に受かる

入試会場に車で行くと落ちる


いずれも文系講師の格言です。

首を傾げることばかりです。

1度や2度強烈な印象が残る出来事があったのかもしれません。

統計的なものでは決してありません。


前職で、クラスの保護者会で、早生まれは全体的に不利なので「慌てる」より「待つ」姿勢も持って欲しいと言ったことがありました。

おかしな論理ではないと思いますが、上司(文系)に保護者会のあと「俺は早生まれだけど○○中に受かったよ」と叱られてしまいました。

自分の一例で早生まれでも問題なしというのもどうかと思いますが。



専門家の回答も疑う必要あり?

中学受験だけの話ではありませんが、知らないことは専門家に聞きたくなるはずです。

しかし、聞く内容によっては正しい答えが返ってくるとは限りません。

例えば「○クラスで□中に合格した人は何人ですか?」という質問ならば、専門家は正しい答えを教えてくれるでしょう。


そうではなく感覚的な回答になりそうな質問は、講師の分析力次第でいろいろな回答が返ってくると思います。

例えば「○○講座を受講した方がいいでしょうか?」や「開成に受かるには何年生から塾に通えばいいですか?」などです。


あるものを選択した場合のメリット、デメリットを教えてもらって、それをもとに当事者が決定していくのが自然で正しい姿だと思います。

メリットだけなんてものはないような気がします。


自分の印象で「こっちが良い!」と断定しがちな講師の話をしっかり受け止める保護者を見ると、なんとも言えない気持ちになります。

「統計的にはどうなのでしょうか?」という視点を持って、講師の説明に問い返してみると良いと思うのですが。


サピックス勤務時代に、桜蔭卒の理系の鋭いお母様が、文系教室長に食ってかかるシーンは何回も見たことがあります。

内容はほとんど分かりませんが、きっと印象で語られたことに納得いかなかったのでしょう。



塾なし受験で受かるの?

最近、通塾無しで、算数は対話式算数、他教科は予習シリーズまたはZ会という方が増えてきました。

どのレベルの学校に受かるのですか?というお問い合わせもあります。

私は理系なので感覚ではお答えしません。

算数でここまでやりこなせば○○中レベル、このくらいなら○○中レベルというように答えています。

通塾しないで(通塾開始時期を遅らせて)受験をしたいという方が増えているのでしょう。


決して甘くはありませんが、野球やサッカーでトップを目指すのと、錦織圭のように孤高のテニスでトップを目指すのとのちがいくらいではないでしょうか。

野球もサッカーもテニスもプロになるのは難しいとしか言えません。

そして、野球もサッカーもテニスも上を目指すならしっかりした指導者が必要なのも同じです。


私のように理系で、さらに、利害がほとんどなく、通塾生にも自宅学習生にも対応していますと、正しいアドバイスができますが、もし、集団塾や個別指導塾に「自宅学習で御三家に行けるものでしょうか?」などと相談したら、火を見るよりも明らかな回答がきます。


「絶対無理です」と言われます。

しかし、その根拠は何なのでしょう?

各学校や大手模試会社は、自宅学習生がどれくらい難関校に受かっているか把握していると思います。

NNに力を入れる早稲アカも把握できているかもしれません。

どこも教えてくれませんが、四谷大塚が「進学くらぶ」などをやるくらいなので、それなりに自宅学習生も受かっているとは思います。


そういう自宅学習生の難関校合否データを持たずに感覚的に無理と答える講師は「自宅学習で難関校に受かったケースは見たことがない」と言うはずです。


難関校合格者の、自宅学習生の占める割合で語られても困ってしまいますが、文系講師だと、その違いが本当に分からないのかもしれません。

出来るか出来ないかの話と、いるかいないかの話です。

割合としては、ごく少数だとしても、それが特異な例ではなければ、できると言って良いのではないでしょうか。



相談するときもセンスが必要

同意を求めている相談であれば、背中を押してもらった時点で心強く前進していけば良いです。

しかし、AかBか決めきれずに相談し、回答者がAと答えたとしても「Aの方が良いんだ~」ととらえずに、「どうして回答者はAと答えたのだろう」と多角的に考えると正しい判断ができると思います。


中学受験という一部の人しか入り込まない特殊な環境だからこそ、相談に対する回答を正しく受け取る能力が問われると思います。


最後に少し余談になりますが、6年生後期になると塾講師は「過去問演習も必要だけど塾の復習の方が大切」と言います。

でも、入試問題を作問する中学校の先生は「過去問をやってください」と言います。


塾講師と中学校の先生でアドバイス内容が異なるとしたら、入試問題を作るご当人である中学校の先生の方が正しいと思われるかもしれません。


では、どうして中学校の先生はそのようなアドバイスするのでしょう?

それは、実際に小学生の勉強方法が分からないから答えられない、特定の会社の問題集を勧められないからという理由で、無難に過去問と言っているのではないでしょうか。

そうならば、まるで価値のない回答ということになります。


中立の立場の人に意見を聞くことが重要というのは、誰でも分かっていることですが、案外、中立の立場の人はいないものです。

知識のない人に相談しても意味がありませんし。

「それならば相談をしない」のではなく、相談をした上で、正しく受け止めて欲しいと思います。