授業内容を完璧に身につけなければ…

query_builder 2015/04/16
算数全般
授業を受ける

授業についていっていますか?

2月から塾に通い始めた新4年生はもちろんとして、どの学年の保護者様でも、お子様が授業についていっているか心配だと思います。

面談などで塾講師に「ついていっていますか?」と聞いても、相当なお世辞も入って返ってくると思います。

よほど酷い場合は「集中力がない」とか「話を聴けない」と言われると思いますが、本当はものたりなくても「ちゃんと受けてますよ」と言われるのではないかと思います。

本音をしっかり伝えて、それで退塾につながってしまったら塾講師失格ですので。


塾講師が「ちゃんと受けてますよ」と返事をしたとしても、実はものたりないという場合は、徐々に成績ダウン、伸び悩みにつながります。

「いつかは良くなるかも!」と期待しても良いですが、国民年金を将来ちゃんともらえるくらいの淡い期待かもしれません。


中学受験の勉強は家庭学習のウェートが恐ろしく高いのですが、せっかく授業を受けているのなら、その時間をできるだけ有効に使わなくてはもったいなさ過ぎます。

授業が有効ではないというのは、食べ放題の店に行って、玉子かけご飯を1膳食べて「ご馳走様」というようなものです。



授業についていけない理由

授業を有効なものにできていないお子様も、それを望んでいるわけではありません。

集中力がなく、ところどころ虫食い状態ということならまだ良いと思いますが、授業が分からないから吸収できないという状況ならば深刻です。


塾講師に相談してもなかなか解決しないでしょう。

「集中して聴いてください」「分からなかったら質問」

こういう回答ならアドバイスを求めても時間と労力の無駄です。

それができないから深刻なのです。


私が小学生のころ、水疱瘡かお多福風邪かよく覚えていませんが、2週間近く学校を休んだときがありました。学校に復帰したときに、「探求君なら大丈夫でしょう♪」と先生に言われましたが、算数はちんぷんかんぷんでした。

もちろん算数は得意だったのですが、新しい単元に移っていたからなのか、説明が理解できませんでした。

その後、親に教わったか教科書を自分で読んだかして、次の授業からはいつものペースに戻りました。


やさしい公立小の授業内容で、算数が得意な私でもこれです。

レベルの高い中学受験塾で、日頃からなんとかついていっている生徒がなんかの拍子で分からなくなってしまったらどうなるでしょう?

そこからは奈落の底とまで言ったら大袈裟ですが、それに近い状況に陥る恐れがあります。


毎回、同じようなことを説明している国語や理科の化学や、途中が分からなくてもある程度対応できる社会や理科の生物なら、少々つまずいても心を入れ替えた瞬間からいろいろと理解できるかもしれません。

しかし、算数や理科の物理のような積み重ねの科目は、抜け落ちている部分があると、授業をしっかり聴き始めても理解できないと思います。


まわりくどくいろいろと書いてきましたが、算数の授業についていけるかをシンプルにまとめると下のようになります。


「いままで習ったことが分かっている」→「分かるから授業を聴いて理解する」

「いままで習ったことが分かっていない」→「分からないから授業を聴かない」


前者の場合は順調なので、これでいいです。

このブログで何かを伝えることはありません。


後者の場合は、前述のように、講師が「授業を聴きなさい」と言っても意味がありません。

焼け石に水です。

講師が「質問にきなさい」と言っても、程度にもよりますが、まとまった時間がないと修復はしないでしょう。

その状況に陥ってしまったのなら、どこから躓いているのかの復元ポイントを探し(OSのエラーみたいですが)、そこを徹底的にやって克服することが大切です。



授業内容を100%できるようにする

いままでは大丈夫だったお子様の場合でも、今後も変わらず授業を有効活用できるように、いま習っていることをすべて理解する必要があります。

冒頭で、塾講師に授業についていっているかを聞いても、本音を教えてくれない場合があると書きましたが、そのような抽象的な質問は意味がないと思います。

授業で扱われた問題が100%解けるようになれば、今後の授業をしっかりついていけるはずです。

つまり、授業についていっているかを気にするのではなく、授業で扱われた問題が分からないということをなくし、全部できるようにすることが、なによりも大切ということです。


しかし、いまの部分だけを捉えると恐ろしくハードルの高い話に聞こえるかもしれません。 「それじゃ確認テストやYTは満点じゃなきゃいけないってこと?うちは無理」となりそうです。


そうではないのです。

昨日、スカイプ指導で、倍数変化算の単元を指導しましたが、そこでの課題は「和が一定の問題ができる」「差が一定の問題ができる」「和も差もちがう問題ができる」その3点だけです。


その3点のテキストの例題レベルが解けるようになれば、その回は100%解けるようになったと評価して良いのです。

テキストの例題レベルを根幹となる問題とすれば、その解法パターンが固まれば、枝葉となる応用問題がどんどんできるようになりますし、いま枝葉の問題ができなくても、授業についていけないということはありません。


1回の授業で、そういう根幹となる問題が数問ありますので、それを100%解けるようにすれば良いということです。

どれが根幹の問題か分からないという場合は「中学受験は親子の受験」というくらいですから、少々厳しくなりますが、ハンデを背負っていることになります。


進学塾では、親は徐々に勉強内容から手を放し、お弁当作りとか管理に専念して欲しいと言いますが、それは失敗の元です。

進学塾では、授業での生徒の吸収力を過信しているところがあります。

ご家庭のいままでのフォローを過小評価していると言っても良いかもしれません。


少なくとも、この問題は絶対にできるようにさせるという管理は必要です。

塾に質問にいって解決するのならそれでいいですし、親が教えてもいいのですが、分からない問題を残さず、100%身につけるということが重要です。


参考例を書いてみます。


塾から帰ってきたらカバンを開け、内容チェック

これをできるようにしなさいと指示する

3日後くらいに目の前で解かせて、できているか確認する

できなければ、質問に行かせるなど具体的に指示する

さらに3日後くらいに目の前で解かせてできているか確認する


これを毎週実行していくと、授業中の理解力が低下することなく、スランプになることはないと思います。

とても大変なことを書いていると思いますが、完璧を求めると、こういう姿勢になります。



100%解けるという意味

塾講師をしていると、算数の質問を受けることはとても多いです。

そして、質問内容は、生徒さんのオーバースペックということが多いです。

ベテラン講師になると上手く逃げるテクニックを身につけ、若い講師は延々とそのオーバースペック問題に付き合っている印象です。


せっかく延々と付き合っても、生徒さんにはほとんどプラスにはなっていないでしょう。

親の満足度と宿題を提出できるという安堵感だけと言ったら言いすぎでしょうか…


今回のテーマの100%を目指すという問題は、そのようなオーバースペックではなく、もっと単純でシンプルな問題です。


1つ苦言を呈します。

オーバースペックと言いたくなるような難しめの問題が理解度0%、根幹となる問題が理解度70%

これを質問するとしたらどちらを質問するでしょうか?

これは後者にするべきです。

前者に目を奪われて、後者を疎かにすると、根幹がしっかりせずに枝葉も育たずに、授業の理解度も下がり、負の循環に陥ります。


理解度の低い問題をしっかり勉強するのではなく、重要な問題を100%にさせることが勉強というように意識を切りかえることが大切だと思います。

勝負に勝つためには、本当の敵(解くべき問題)を見抜くことが肝だと思います。