5年生は大事な学年

query_builder 2015/05/12
算数全般
大事なポイント

このブログでは、低学年の勉強法や、4年生の勉強法については何回か書きましたが、5年生の勉強法については触れたことがありませんでした。

もちろん、低学年や4年生よりも5年生の方が重要です。


今回のブログは、重要な5年生はどのように心がけたら良いかを書いていきます。


4年生は、前回のブログで、場合の数をやって大きく育てたい、角度・面積をやって図形を強くしたいと書きました。

いずれも共通していますが、長期的視野にたってのことです。

裏返して言いますと、4年生で短期的視野に立つととても怖いことになるかもしれません。


想像がつくと思いますが、考え方を理解せずに、式だけを覚えていくというスタイルが染みついてしまうからです。

4年生の算数は問題文も短めで、式だけ覚えれば通用する問題が多いです。

4年生のときに良い点数を取っていたのに、5年生で点数が取れなくなるというお子様らの多くは、式暗記型の勉強スタイルになっていると思います。


もう少し言及しますと、4年生のお子様が、「やり方を覚えればできるけど、どうしてこういうことをするのか納得がいかないから覚えたくない」と言ったらどうでしょうか?

「とにかく式を覚えなければ点数にならないんだから覚えなさい!」と答えていませんか?

それはお子様の方が正しいです。


答えを出す過程を覚えていく勉強をすると「算数の楽しさ=点数ゲーム」という側面からしか見られなくなります。

4年生で短期的視野にたって得点にこだわると、良くないことがいろいろ起きますので、それならば、目先の勝利にはこだわらずにスケールの大きい受験生を目指し、場合の数、角度、面積をしっかりやろうというのが、前回のブログの主旨でした。


5年生は目先の勝利を完全無視というわけにはいきません。

教わったことを確実に再生できるようにすることが目標です。

しかし、たびたびブログで書いていますが、典型題という根幹がしっかりできるようになれば、枝葉にあたる問題はできなくてもノープロブレムです。

塾教材で、根幹と枝葉が分かれている教材は良い教材だと思います。


分かれていない場合は、各自で分ける必要があります。

とは言え、お子様がつまずいている問題は大抵、枝葉の問題かと思われます。


思いきって、つまづいている問題は飛ばしてもいいと言っても良いくらいです。

解けない問題は先送りして、解ける問題を固めることが重要です。


「絶対できる」「多分できる」「多分できない」「絶対できない」の4段階あるとしましたら、「多分できる」問題を減らすことがポイントです。

「多分できる」から「3か月後にもきっとできるはず」と自信を持った状態に変えてから次に進んで行くことが大切です。


これはダメだけど、あれは3か月後も大丈夫という感じで良いです。

あれもこれも3か月後は怪しいだろうという場合は、よほど悲観的な人以外は、悪い予感が的中することでしょう。


典型題を固める狙いでいくと、案外5年生の内容も難しくありません。

式暗記型の勉強スタイルでもそれなりに順調にいくかもしれません。

難関校を目指さないのであれば式暗記型でも良いのかもしれませんが、難関校を目指すとなると6年生になって、いろいろな単元の融合問題やひねりの問題が登場します。


そういう問題を解いていく場合、

  • いくつかの条件から、何か考えを進めていける条件を探す
  • 条件を使い切った場合は、小問の答えを利用する
  • ○○が分かれば解けるから、○○を求められないか考える

このような頭の使い方をします。

テクニックを駆使して作戦を立てます。

さながら作問者と対話するようです。


そんなギリギリの戦いをしているときは、解き方が分かったら一気に解きたいものです。

解くのに負担がかかっていると、作問者と対話どころではありません。


6年生になったときに高度な問題に取り組むことを前提にして、5年生の間に解き方の「型」をつくっておきたいのです。

この問題は、こうかいてこう解くというマイルールです。

数値替えの問題を取り組むとしたら、いつでも、コピーをしたかのように、同じような位置に同じような式や図や表をかいていないといけません。

5年生で解けるからといって、雑な解き方をしていたら「型」がつくれずに、難度が上がったら、成績下降ということになりかねません。


各単元の典型題について「型」が決まっていくと、それを応用した枝葉の問題も「型」を少し加工して対応できます。

5年生の間は枝葉の問題はできなくても良いと前述しましたが、物事には順序があるということです。

センス溢れるお子様ならそんな順序は無視していきなり枝葉の問題ができるのかもしれませんが、それをすべてのお子様にあてはめるのは酷です。


5年生の間は「型」をしっかりつくり、6年生になったら「型」を加工して枝葉の問題に取り組むことを目指すという流れです。

「型」が決まっていなければ、加工というより、問題ごとに「型」を覚えるという効率の悪い勉強になるかもしれません。


どこで見たか覚えていませんが、「4、5年生は1問30分くらい考えた方が良い」「6年生は時間が忙しいので、1問15分」 というものがありました。


私はこれは逆だと思います。

4年生が30分も集中して、考えることができるのでしょうか?

集中力の問題ではありません。

試行錯誤していろいろな解き方を試すほど、解き方、テクニックを知っているのでしょうか?

という意味です。

場合の数で数えるのに時間がかかるなら30分かかるかもしれませんが、それ以外の単元で、30分間、何を考えるというのでしょう。


5年生は解き方をしっかりかくことが目標となるので、考える時間30分よりも、たくさんの問題をかいて「型」をつくるべきです。

頭を動かす以上に手を動かすことを心がけましょう。


そして、いよいよ6年生になって解き方を試行錯誤して1問にじっくり時間をかけていきたくなります。

しかし、6年生と言えども、試行錯誤するほど解き方を身につけていないと思いますので、解説をチラッと見ることは必要になってくると思います。

でも、4、5年生のときとくらべて1問にかける時間が短くなるのはありえません。


1問に時間をかけたら、他が回らなくなると思われるかもしれませんが、「5年生のときに典型題」「6年生は試行錯誤」と役割分担できれば、問題なしです。

入試では1問に10分くらいしかかけられないから、普段の学習も10分までというのは、私は間違っていると思います。

本番の試す勉強と、普段の鍛える勉強を同じに捉えることはありません。


5年生で枝葉問題に中途半端に手を出し、典型題の定着がものたりないと、6年生になっても典型題の学習が必要になり、後手後手に回るというのが負の循環です。

表題の「5年生は大事な学年」とは、そういう意味です。


ひねりのある難問を出す中学を目指さないのであれば、5年生が重要とは言いきれませんが、難問が出題される難関中に行けるかどうかは、5年生のときのノートを見るとだいたい決まります。

思考の流れがつかめるノートになっていれば一安心です。

そうでない場合は、そこから改善すると良いでしょう。

そこからと言うより、そこだけと言っても良いです。


私が、生徒を見るときは、解き方で近い未来を占います。

改善する可能性があるので、近い未来までしか占えませんが、かなり当たります。

良い解き方をしても点数が取れなければ意味がないと思われがちですが、いろいろ生徒さんを見てくると、関連性があります。

解き方が重要と捉えて欲しいです。