6年生は最も大事な学年ですが…

query_builder 2015/05/14
算数全般
受験生

前々回のブログで4年生の理想像を書きました。

スケールを大きくするため、場合の数、角度、面積を勉強しようというものです。


前回のブログで5年生の理想像を書きました。

典型題を良い書き方をして解こうという内容です。

5年生の間に背伸びすると、役割分担が上手くいかず、結果的に伸びていかない恐れがあるということも書きました。


そこまで書いたら、次は6年生の勉強を書くしかありません。

しかし、6年生は書くのがもの凄く大変です。

想像通りかと思いますが、個々の状況が大きく異なること、目標が大きく異なることの2点があるからです。

ひとりひとりにはそれなりのアドバイスはできますが、全体に通じる大胆なこと、具体的なことを言い切るのは不可能かもしれません。


前職で、保護者会があったときに、前半1時間は全体会で、後半1時間はクラス会でした。

普通は保護者に「全体会は無意味」と言われます。

当たり障りのないことしか言わず、対象が読めず、ぐさりとくる効果的な言葉がないからです。


こんなことばかり書いて締めてしまったら、中味のない言い訳ブログになってしまいますので、一工夫してなんとか体裁を整えます。


すでに新6年生の授業が始まってから3か月以上立ちます。

いまさら感もありますが、新6年生になるのと同時に作戦を立てなければなりませんでした。


しかし、いまからでは遅くて手遅れということではありません。

新6年で、入試まであと1年! という2月に作戦を立てた方が美しい姿と思っているだけのことです。


「まず、目標をどう定めるのか」

志望校という意味ではありません。

クラスを上げるという世俗的なことでもありません。

どの勉強にどれくらい力を入れるかということです。

  • 模試の間違い直しに力を入れる
  • 毎日、思考系の問題を解く
  • 典型題は○月までに仕上げる
  • 速さの問題を1週間に○題解く

こんな感じの具体的なものです。


行きたい学校の入試問題とくらべて、力を入れる部分を決めるということです。

1年間を分割して「○月ころ見直しあり」などと決めるのも大切です。

企業が上方修正とか下方修正をしますが、それと同じことです。


計画→実行→中間結果→考察→反省→再計画→実行


PDCAとほぼ同じといえば同じですが、「考察」で、最初に立てた学習計画は効果的で、且つ無理のないものだったか、そして、「反省」と「再計画」で、どこが不十分で、それを今後どこで取り戻すかを考えて再計画を練ると考えます。


受験という競争には、大人の力でこういうビジネスの厳しい社会で揉まれて培われる思考過程も必要になってきます。


ここで何が大切かというと、決めた期末日まで修正をしないということです。

朝令暮改は避けるべきです。


6年生になると、総合模試を受ける機会が増えます。

予想だにしない結果になることもあるでしょう。

例えばサピックスではゴールデンウィークに入試レベルの問題を解くことになっていると思います。

四谷大塚も似たようなタイトルの講座があります。

受験生サイドにたつと、その講座の意義が理解できませんが、カルチャーショックを受ける恐れもあります。

仮にそういうハードルの高い問題に打ちのめされても、決めたルーティンワークに乗せて進めるだけです。


いままで計画を立てずにその場しのぎで勉強してきた人は、そこから計画を立てても良いですが、いままで計画通りに進めてきた人は、予定している再計画の時期でなければ、何も修正する必要はないはずです。


難しい問題が解けたら、応用力がついていると評価する

解けなければ、いまはこんなものかと評価する


それだけのことです。

それ以上のことはできません。


応用力をつけようと勉強方針を変えたら、いままで力を入れてきたものはどうなるのでしょう。 何かに力を入れると、他のものの力が抜けます。

テストや難しい問題の講座で動揺し、いままで取り組んできたものが疎かになるのは、避けたいところです。


結果(お子様のテストや授業中の解いた跡)を見て、長期計画に生かしていくことは必要ですが、お子様にその都度、課題を与えたりしてはいけません。

元同僚から「せっかくアドバイスして納得されて始めても、すぐに結果が出ないと、やめてしまう」とたびたび聞きました。


科目や分野にもよりますが、1ヶ月とか2ヶ月くらいは続けないと結果に表れません。


○○がダメだった→じゃ、□□をやめて○○の対策


こういう姿勢を嘆いていたのですが、同感です。

私の場合、それを恐れ「○月までやれば□月頃には結果が出るでしょう」と予言者ぶっていましたが、決して悟っているわけではなく、どっしり構えてくださいという意味でそういう言葉を使っていました。

武田信玄の風林火山でいうと「風」<「山」になります。


今回のブログは抽象的なことが多くなっていますので、ここで、具体的なことも書いていきます。

あくまでも平均的な受験生ですので、あてはまらない場合もあります。


難関校を目指す男子

速さを核として解き方を洗練させる

平面図形はできてあたりまえで、立体図形の解き方を1つ1つ身につける

場合の数は整えて書いて解く


難関校を目指す女子

容積・規則性・グラフは強くしたい

万遍なく良い解き方で解く

暗算力をつける


中堅校を目指す男子

図形全般に力を入れる

速さが得意に越したことはない


中堅校を目指す女子

割合と比に力を入れる

○○算の典型題を1つ1つ身につける

難関校に近づくほど、長めの文章題に強くなる必要あり

解く→解けなかったら解説見るだけ→日を改めて解き直す

暗算力をつける


どれくらいのお子様があてはまるのかなんとも言えませんが、作戦の叩き台としていただければ、プラスになると思います。


6年生なので、志望校対策の話題を避けるわけにはいきませんが、今回は過去問演習の話にとどめます。

集団塾の場合は、過去問は9月以降に指示されると思います。

11月ころというケースもあるでしょう。

理由は、早い段階で解いてもあまり解けないからです。

自信をなくす以前に、解く時間が無駄だからです。


それに対して個別指導塾とか家庭教師は、1学期から過去問をやるべきと主張される方が多いです。

顧客獲得のアピールにはとても響きが良いです。

心に訴えるものがあります。


「ピンポイントの学習」「特化した学習」「専用教材」「基礎学力が低くても、その学校でよく出る問題を強化し合格!」


ネズミ講の話を聞くときのような涎が出てきそうです。

入試の合格は確率で考えなくてはなりません。

受かった人が「過去問だけをやった」というのを聞いて、過去問だけで受かると考えるのは違います。

本当に過去問だけをやった可能性はほぼありませんし、過去問だけはしっかりやりこんだけど不合格だった受験生もたくさんいることでしょう。


「典型題を固めてからプラスアルファをつくっていく勉強」と「過去問中心の勉強」で、どちらが合格率が上がるかを考えるべきです。

過去問中心の勉強の方が合格率が上がると思われる方は少ないと思います。

情報に惑わされるのではなく、論理がしっかりしている方針を信じていくのが良いと思います。