上位クラスで授業を受けるべきか

query_builder 2015/05/26
算数全般
上位クラス

上位クラスは良い先生

表題のテーマがインターエデュの書きこみにありました。

それの返答をここでしようというわけではありません。

それを題材にいろいろと広げていきたいと考えています。

よくよく考えると、こんな重要なテーマをなぜいままで書かなかったんだろうと思います。

どの塾でも、塾生も保護者様も上位クラスを目指して取り組んでいると思います(下がらないようにという気持ちが強い人もいると思います)。

そんなニーズのあるブログテーマを見過ごしていたことにいささか呆れます。


まず、塾の基本姿勢では、良い先生が上位クラスを担当します。

力量の分からない先生や、良くない先生は4、5年の中堅~下位クラスや6年生の下位クラスを担当します。

下位クラスに在籍する生徒さんの保護者はそのことに暗黙の了解で納得しているのかもしれませんが、不満はあると思います。

良い先生に教われば、お子様の状況はもう少しは良くなるはずだと。


ときどき、はっきりと意思表示される方もいます。「上位クラスを担当している講師になぜ教われないんですか」と。

塾側からすると、「サッカーで、どうして上手い選手はJリーグから海外に行ってしまうの?」というくらいの質問だと受け止めているでしょう。



ちょっと余談ですが、私はその声を受け止めて塾生数増加を目指して5、6年くらい前にシステム改造論を唱えました。


  • 1人1教科担当
  • 1人が3クラスを担当し、上位と下位クラスとか、中堅と下位クラスなどのように組み合わせる(上位のみとか下位のみというような固定はさせない)
  • 4年、5年はサピックスのA授業・B授業のように1クラスを2人で担当


こんなことを言ってはいけないかもしれませんが、向上心の高い塾講師は下位クラスオンリーではモチベーションが上がりません。

華々しい実績に貢献できるように取り組むというのが進学塾の講師の仕事だからです。

自分でも95点くらいはつけられる良いシステムを発案したと思っていましたが、なぜか却下されました。

良いシステムを私が思いついてしまったのが仇になったのかと思うことにしました。

会社組織は難しい…この一語に尽きます。

これが成長せず低迷している日本社会に蔓延っている問題と同質の問題だと思います。



上位クラスは本当に良い講師か

上位クラスには「教室長」「教科長」「開成中対策講座担当」などの講師が担当しますが、肩書き通り、本当に良い講師なのでしょうか?

社内の出世競争に勝った人間なので、なにかしらの強みはあります。


「良い講師=成績を上げられる講師」と定義した場合は、上位クラスを担当する講師が成績を上げられるとは限りません。



  • 授業が面白い
  • 上司のご機嫌取りが上手い
  • 上司の昔の愛弟子
  • ルックスが良く、保護者から黄色い声援が飛ぶ
  • 休日も出てヤル気アピール


こういう強みを生かして出世し、上位クラスを担当し続ける講師も少なからずいます。

しかし、こんなことを詮索しても疲れるだけなので、上位クラスの講師は授業が上手いと決めることにします。


授業料を払って教わるのなら授業が上手い方が良いはずです。



良い講師は上位クラスを担当する

良い講師に教わりたいから上位クラスに行きたい


各クラスの進学状況を見ても上位クラスを目指したくなりますが、講師の力量の面もあるかもしれません。



講師の思い込み

クラス替えテストの成績が良く、クラスが上がるという報告のお電話をすると、多くの方が上でついて行けるでしょうか?と聞いてきます。

こればかりは分かりません。

「ついて行けると思う」「ついて行けない気がする」こういう予測はできますが、外れる確率もあります。

やってみなければ分からないというのが本音です。


自信満々の講師は、ついて行けそうもないと思われる生徒(特に算数なら女子生徒に対して)が良い成績を取ってもなかなかクラスを上げません。

その思い込みの強さで、その子の可能性を潰すのはどうかと思ってしまいますが、線の細さが気になってしまうのだと思います。

自分が教えているからこの子は伸びたと本気で考える純情な講師もいるのかもしれません。


「上がってみて、ダメならまた戻るからそれでいいんじゃないですか?」

これが上記の質問への私の回答になります。

上がってすぐに下がるんじゃ、生徒が可哀想という講師もいましたが、その思想が、成績が良くても上げないという行動につながります。

「変化=悪」という気質です。


そういえば、大リーグに行って通用しなかった選手が日本に戻ったりすると「覚悟を決めて大リーグに行ったんじゃないの?」という感想が出ます。

私は、プロスポーツは契約社会なので、あたりまえだと思うのですが、クラスの昇級・出戻りもこんな思想が根付いているのかもしれません。



上位クラスでは伸びるのか

上位クラスには良い講師が担当することを前提に話を進めてきました。

このあともそれは変わりません。



良い講師に教わると、力がつくような気がします。

授業も分かりやすくなるわけですし。



国社はそういう傾向が大きいかもしれません。

悪い講師の授業を聞いていると「これでは力がつくわけない」と思ってしまいます。


算数や理科もそうなのですが、算数や理科は自学自習でどれくらい問題を解いているかが重要です。

授業中で分かっただけでは力にはなりません。



レベルの高い問題を授業で扱われる

授業の上手い講師なので分かった気がする

家で解くときはスンナリとは解けない

解説を見て解き方を思い出す

一応、自分の力で答えを出す


こういう学習で力がつく生徒さんもいますが、あまりつかない生徒さんもいます。

解説を見たあとで、どういうとらえ方をしているかの差が出ます。


大手塾解説では、解いた跡が載っているだけなので、それをなぞるような学習となり、力がつかない可能性が高いです。

つまり、どんなに良い講師に教わっても、演習量が不足したり、解説依存の勉強になると力はつきません。

1つ下のクラスの担当講師が力量が劣って、授業がつまらなかったとしても、家で問題を解くときにサクサク解けるのならこちらの方が力がつきます。




クラス名よりもクラスの中での位置が重要

前職のクラス分けでは、上からA・B・Cの3クラスとすると、


Bの最上位はAの平均

Cの最上位はBの平均で、Aの最下位

BやCで1つ上のクラスの平均を上回るとクラス昇級

AやBで1つ下のクラスの平均を下回るとクラス降級


という感じでした。

前述の思い込みの激しい講師が関わると「政治的配慮」など訳のわからない言葉で例外はつくっていましたが。

この状況なら、常にクラスの平均より上にいて、クラス最上位を目指す体勢の方が良いような気がします。

平均より上ならば、1つ上のクラスの下位と同じで、最上位までいけば、1つ上のクラスの平均超えなので、クラスが昇級しても、上のクラスで平均より上にいられるという流れです。


算数の場合は、自学自習で問題を解くことが大切と書きましたが、授業中にも問題を解く時間があったり、解説中にも頭の中で解いていることもあります。

そのときに、クラスの上位にいると、十分に授業中に問題が解けて、家での自学自習が疎かになっても力がつく可能性もありますし、なによりも、授業時間が有効活用できているわけです。


私が受験生の保護者の立場ならクラスの上半分にいられるかどうかだけにこだわります。

仮に志望校対策講座であったとしてもです。

どういう教材を使っているかよりも、どれくらい吸収できるかの方を重視したいです。


早稲アカのNNなどの状況を見ても明らかですが、下のクラスの受験生はほとんど受かっていません。

対策講座を受けて、その学校によく出る問題を解いたら、合格率は上がるというものでもないようです。



対策講座を受けられる資格はあるけど、クラスの下位になってしまうのなら、あえて、その対策講座に出ないというのが私の結論です。

「対策講座に出ない=受からない」とは限りません。


クラス上位にいられる環境で力をつける。

志望校対策は、家で過去問を解いて、その後処理だけで十分と考えます。


いまは保護者の立場で書いたわけですが、これが塾講師となると、そうはいきません。

クラスの人数バランスの問題もあり、クラスの中で、上位生もいれば下位生もいるわけです。

下位になることを嫌がってクラス降級希望者が次々と出てくると集団塾が成り立ちません。

塾の論理に背く内容は、塾に相談しても有効な回答は得られないでしょう。


クラスの上半分にいられるかどうかは通塾生にとって最も重要な要素です。

塾で少々分からなくても、持ち前のガッツで家で超人的な頑張りを見せる子どもならそれにあてはまりませんが、そういう子どもはとても希少です。


お子様が「クラスの平均を超えたよ」と言った場合、目標が低い!ととらえがちですが、上記のことを考えると、一安心と言えるのではないかと思います。

そして、クラス最上位を目指す姿勢を常に持つと良いでしょう。

クラスが下がらないように必死に勉強するのではなく、どうしたらクラス最強になれるかを考えるといいと思います。

前向きな姿勢なので、勉強の質も上がるような気がします。