思考系入試問題の克服法

query_builder 2015/06/21
算数全般
克服

先日のブログで、効率の良い志望校対策の仕方があると書きました。

その内容を書いていきます。


過去問演習は、第3志望校を3年分、第2志望校を5年分、第1志望校を10年分などと聞きます。 4科で(3+5+10)×4=72回

1回平均45分で、答え合わせ、間違った箇所の確認で15分だとすると、1回のテストでちょうど1時間になります。

72回なら72時間です。

本来はそこで弱点分野を見つけ、その対策をしていくことが志望校対策なので、本来の志望校対策にプラスして72時間とられるわけです。


麻布や早稲田や駒東や明大明治などは10年分どころか20年分くらいやった方が良いわけですし、第1志望校と第2志望校の行きたい度合いがほぼ変わらない場合は、第2志望校をもう少しやった方が良いと考えると、72時間からもっと増えていきます。


入試問題は学校にもよりますが、いろいろなレベルの問題が出ます。


A:簡単にできる

B:差がつく

C:正答率が低い


ということにします。

例えば、豊島岡女子中なら、Aが全体の5~6割、Bが全体の3割、Cが全体の1~2割(立体が中心) くらいになると思います。

AやCの優先順位は低いです。

典型題のマスターよりも下です。

通塾していたら、塾の復習よりも下です。

ABC関係なくすべて解いていたら、上記の通り72時間以上かかるかもしれません。

それでは効率の悪い志望校対策と言えます。

Bだけやれば十分です。


受ける学校であれば、第○志望関係なく2年分くらいは時間を計って取り組むことでしょう。

第4・5志望校ならば2月に入ってからでもやる時間はあるかもしれません。

志望順位が上ならば、それ以上にやりたいので、ABCの分類が生きてくるというわけです。

最初に問題を眺め「Bはここ」と判断するだけです。

バイキングに行って、好みのものだけを取っていく感覚です。

バイキングで、いきなりみんなと同じ列にならぶ人が多いですが、どんなものがあるかを全体的に見わたして、どれを食べようかを考えた方が上手く行くと思いますが、過去問演習もそのようなものです。


実際はBとCの見極めが難しいです。

問題文が長いとCと判断しがちですが、それはダメです。

分類の弊害が出ます。

解くときはBCは分け隔てなく取り組み、解きながらCかどうかを判断する形になります。

Cと決めたら後回しです。

本当はCであっても、力のある子はBだと思って解いてしまうことでしょう。

もちろんそれは素晴らしいことです。

こういう考え方をしている時点で、かなり効率的になっていますが、


捨て問の考え方に近いような気もしますが、難しいから出来なくていいというのと、差のつく問題をたくさん解きたいという意識は異なります。


まだ、今回のブログの本題ではありません。

今回のブログは思考系入試問題に限っての話です。


思考系入試問題は手は止まったらすぐに中断してください。

試行錯誤していて、書いては消してということのくり返しなら30~60分くらい取り組んでも良いですが、手が止まって埒があかなくなったら、それ以上やっても時間のロスです。


その後、考えられる方法が2点あります。

1つ目は後日再挑戦です。

解説を見ずに、その日以降、その問題を常に忘れることなく頭の中で意識し続けることです。


力のある子どもはこれがベストだと思います。

案外諦めて椅子から立ち上がった瞬間に思いつくことは良くあります。


恥ずかしい話ながら塾講師時代、入試問題の質問に来た生徒がいて、その場で解き方が分からないことがありました。

「解かなければ…」というプレッシャーの恐ろしさは、難関中向け塾の講師ならばだいたい想像はつくことでしょう。

解けなければ格好悪いですが、長時間粘って解けなければもっと格好悪いし、生徒も被害に遭いますので、1~2分考えて方針が立たなければ私は諦めます。

生徒というプレッシャーのないところで落ち着いて考えたいからです。

しかし、生徒さんへ「明日説明するね」と言って帰すと、まだその生徒さんが視界に入っているうちに、解き方に気がつくことがありました。

また、歩いて教室に向かう途中に気がついたこともありました。

かなり話が脱線しましたが、戻します。


2つ目は解説をちょっと見て、後日再挑戦です。

解説を読んで理解できなければ、その作戦は無しです。


いよいよ、ここからが今回のブログの本題です。

2つ目の方法で解けたなら、そのあとで解説をじっくり読みこなすことです。

解けたら「ハイッお終い!」ではありません。

これは算数だけでなく全教科です。


解説を見ても解けなかった問題はパスで良いです。

算数の解説は入試問題なら声の教育社でいいです。

分かっている人が読めば、十分に分かるレベルの解説です。


声の教育社を精読し、どうしてそれをするのかということを考えましょう。

例えば線分図にするとと書いてあったら、どうして線分図をかくのかを考えるということです。 「線分図でできるんだ!」という結果論ではダメということです。

解けた問題を、どう考えることがベストだったかを終わった後に考察することが大切ということです。


対話式算数の解説書はどうしてそういうことをするということを丁寧に記述していますが、ほどほどにセンスを身につけるには、時間対効果などを考えるとそれがベストです。


しかし、思考系問題を得点源にすると気合いの入っている子どもには、それでは過保護すぎです。

解説を精読した後、保護者が「どうしてこれ書いたの?」と質問攻めにすることが理想です。


思考系問題とは「閃きが必要」か「条件が多い」か「複雑」かです。


閃きは「ある条件から、以前の経験と結びつける」、または「以前の経験を変形させて結びつける」ことです。

経験値がたりなければ閃くのは難しいでしょう。

その意味で、9月以降も典型題の学習が欠かせないのです。


それに対して条件が多い問題は、経験があまり必要ではありません。

1つの条件から何を求められるかを考えていく習慣づけがポイントです。

「この条件から○○を求められる」「これが分かっているから、○○を使えば解ける」と自分の言葉で説明できることによって、条件の多い問題に強くなります。


声の教育社の解説を見て「どうして図をかく?」「どうして表を書く?」「どうして書き出す?」「どうして○を使う?」「どうしてその長さを求める?」Whyの洪水のように、ことごとく疑問を持って向かうと1段ステージが上がります。

夏休みあたりから1日1問そのような解説の精読を取り入れると、秋風を感じるころには一皮むけていると思います。