4年生で範囲の決まっているテストで活躍したい!?

query_builder 2021/05/13
算数全般
活躍する子ども

塾のテストの意味

塾はテストの成績でクラス分けをします。

塾側としたら、学力がそろっているクラスにした方が指導しやすく、ご家庭からしたら、上のクラスを目指し頑張って勉強するというWin-Winの関係です。


塾側も、家でしっかり頑張って学力をつけて、良い学校に合格してくれたら、それに越したことはありませんので、上のクラスを目指して勉強して欲しいとは思っています。


とは言いましても、必ずしもWin-Winにならず、冷静な判断ができずバランスを崩してしまうご家庭がいますが、その制度は必要なことは間違いありません。


まず、塾側の目線に立ってみます。

できる子たちの集団の授業は、講師は説明の言葉を厳選します。

説明を減らし、問題演習の時間を多めに取ったり、雑談の時間を多めに取ったりすると思います。

雑談の時間が長い講師が優秀とは思いませんが、雑談をする講師は、自分は優秀だと思っているとは思います。


そういうできる子たちの集団に、丁寧に説明をしないといけない生徒さんがいると、授業の運営が難しくなります。


あなたはこのクラスにいてはダメですなどと、降級を勧めるなんてことはできるはずもないので、テストで、狙い通りの集団になるように調整します。


かといって、いまは裾野の広い中学受験の集団なので、難しい問題ばかり出題するわけではありません。


次のようなテストになれば、塾側から見て都合の良いテストになります。


  1. 授業で習った問題の数値替え問題(5~6割)
  2. 授業で習った問題を少々ひねった問題(2~3割)
  3. 今回扱った分野を発展させた問題や範囲外の思考系の問題(2割)


1の正答率で、偏差値35~55までが決まります。

2の正答率も含めて偏差値60台前半まで決まります。

3の正答率も含めて偏差値70台まで決まります。



テスト対策

逆の立場で考えます。

ご家庭から見た場合です。


偏差値60以上を取るためには、少々ひねった問題まで解けないといけません。

どうやったら少々ひねった問題を解けるようになるかを挙げます。

ひねりのある問題を正解にするには、下の3つの方法があります。


  1. お子様の学力が高く、基礎の典型題を塾で教わった程度で、ひねりのある問題に対応できる
  2. 家で基礎の典型題を反復していたら、しっかり理解できて、ひねりのある問題に対応できるようになる
  3. 家で入念にひねりのある問題の練習をする



aが理想なのは言うまでもありませんが、お子様の能力次第です。


bは簡単に書きましたが、なかなか実現するのは難しいです。

ですが、最後までサピックスの上位にいられる子はaかbのどちらかのタイプだと思います。


cは、a、bに比べれば簡単です。

勉強すれば良いだけです。

4年生ならば、時間を作りやすいので、市販の教材、購入可能な他塾の教材、メルカリで買った有名塾の教材などで、同単元をしっかり学習していけば、網にかかるといいますか、テストで出てくる問題の類題を扱う可能性も高くなります。

類題でなかったとしても、解法が広がったことで、対応しやすくなります。


つまり、aやbにならない場合は、cをしっかりやれば、偏差値は上がり、クラスが上がる可能性が高まるわけです。



本当にクラスは上がっても大丈夫?

ここで、また塾側に戻ります。

cをしっかりやってクラスが上がった生徒さんが集団にいたら、どうなるでしょう?


aの子は、上記の通り、説明が少なくても、理解が早く上手く吸収してくれるので、塾講師は、それに合わせます。

どうして合わせるかというと、aの子たちの集団で、まどろっこしい授業をしていたら、「あの先生つまらない」と悪評が立ち、自分の地位が危うくなるからです。


最近はブログに書いていませんが、よく「サピックスは講師が良いわけではなく、システムが良い、生徒が良い」という意見がありますが、私はその意見に否定的で、講師も良いです。


良い講師が集まる傾向もありますが、aの子たちの集団で授業をすると、隙を見せられないので、本気で授業を組み立てることになります。

そういうプレッシャーのかかる監視の中で授業をし続けるのと、「先生すごい!」と純粋無垢に尊敬してくれる生徒さんの中で授業をし続けるのでは、講師として育ち方が同じなわけはないと思います。


話を戻します。


aの子に合わせられた授業で、cの子が受けたら、授業の吸収は低く、暗記の勉強になりがちで、良いことがありません。


つまり、cはやってはいけないという結論になります。

4年生で、家でひねりのある問題をやって、長い目で見て効果があるのでしたら、やってはいけないという結論になりませんが、私は、効果がほとんどないと思っています。


理解しにくい授業を受けるために、家で、長い目で見て効果のあまりない勉強をするというのは、自然な摂理ではありません。


集団の中にいれば、だんだん染まっていくという考えもあるかもしれませんが、論理的に考えていくと、染まるわけはなく、処世術で、学習の質を低下させて乗り切ることを身につける恐れが出てくると思います。


せいぜい、塾の教材以外に1冊手元に置いて、それを練習してみようかというくらいに留めた方が良いと思います。


「それで力が付くのですか?」と問われましたら「付きません」と答えます。

力は付かないし、テストでも良い点数が取れません。


それは最悪だと思われがちですが、力は付かずに、テストで良い点数を取ることとくらべて、悪いことはないと思います。



長い目で見て効果のある学習

もちろん、これで話が終わりではありません。

学力はつけていきたいです。

ひねりのある問題の練習をするよりも効果のある勉強を挙げていきます。


  1. 1か月前のテキストを反復する
  2. 塾教材以外に1冊だけオプションとして取り組み、塾教材とバランス良く取り組む
  3. 数か月前のテキストの問題を、完全に暗算で解く
  4. 解き方を音読する
  5. 平面図形を1年中取り組む


長い目で見ると、テスト範囲を入念に学習するよりも効果のあるものばかりだと思います。


塾の宿題が多くて、それ以外はできないという場合は、塾の宿題を間引いた方が効果が大きい場合が多いです。

塾の宿題が個々の生徒さんにぴったりのものになっていない可能性が高いからです。

レストランのバイキングのように、必要だと思ったものだけ取っていく感覚で良いです。


さらに違う視点でも考えてみます。

追われて行う勉強は、勉強の質が下がります。


例えば、質問にきて、教えると、はいはい返事をする生徒さんがいますが、それで力が付いているとは思えません。

宿題を提出するために、質問をしているに過ぎないからです。


そうではなく、テスト関係なく「実は僕、面積図をかけないんですけど、教えてもらえませんか?」という質問をする子の方が、吸収力は比較にならないくらい高いです。


「質問する」という行為は同じでも、意識の違いがとても大きいです。


個人的には、4年生ではⅤの平面図形を1年中取り組む学習が、長い目で見て、圧倒的に効果が大きいと思っています。


平面図形は、やるだけでも効果はありますが、さらなる効果アップを目指すことができます。

4年生の平面図形と言えば、「角度」と「三角形・四角形の面積」と「おうぎ形の面積」です。


角度は、作戦を立てる練習を意識します。

円とおうぎ形の面積は、これから求める項目を書いて、その結果を記録するようにします。

三角形・四角形の面積は、その2つの要素があります。


この2つの要素を磨けば、他の単元でも生きます。


いつも平面図形をお勧めしていますので、今回はⅢとⅣも追加してみました。

Ⅲはたびたびスカイプ指導の方にアドバイスしていますが、Ⅳは初登場だと思います。

音読の発展バージョンです。


いまの時期は、適正クラスで授業を受けられるように、テストを意識せずに、学力の付く学習をして、1年後や1年半後に結果を出すことを目指すと良いと思います。


ちなみに、塾講師が、4年生で能力は高いけど、点数がなかなか取れない生徒さんを見ると、いまに上がってくるだろうと楽しみに待っています。

そして、その予想通り、やがて上がってきます。


無情ですが、結局は能力が高い子が巻き返してきます。

長い目で見て効果があるというものは、能力を上げることに他なりません。


目の前のテストに目が行き、能力アップが疎かになると、やがては追い越されていく可能性が高いです。

能力アップは難しいものではなく、やっている人が少ないというのが現状だと思っています。


例えば、野球に例えると、目の前のテストは「試合の打席」で、能力アップは「走り込み」「筋トレ」「素振り」です。

能力アップを疎かにし、試合に出て頑張っても、話にならないと思います。


いまのテストの成績は、塾の授業が円滑に進むためのものと捉えると良いと思います。