式を書くから算数ができない

query_builder 2018/04/05
算数全般
ノートに書く

スカイプ指導2018春が、ほぼ終了です。

ようやくいつもの生活リズムに戻ります。

例年は、春は気候が良いこともあり、地ビールを飲みに、やや遠出をしますが、今年はそういうこともせず、仕事に精を出しています。


今回のブログは、ここ数日、何人ものスカイプ指導の生徒さんに言っている言葉です。

基本的にスカイプ指導での個々の生徒さんの特徴、弱点、学力などはブログに書かないことにしていますが、これだけ何人もいたら、書いても問題は無いと思いました。

「あっ、うちのことだ!」と思われる方がいると思いますが、該当者が何人もいることをご了承願います。


私自らの経験で言いますと、やはり、学生時代は算数・数学は式を書いて解いていました。

必要だとは思いませんでしたが、自分にそこまで自信がないので、先生の言われるままに書いていました。

いま振り返ってみても、改めて書く必要はなかったと思います。

長い目で見ても意味がなかったと思います。

書いた方が良いと思う問題ならば書きますが、義務で書く必要はありません。


小学3年生のころ、小学校の算数で筆算を書かなくても計算できる問題も、ルールとして筆算を書くように指導を受け、いつの間にか、無駄なこともやらなければならないというスタイルが染みついてしまったようです。

ノート点検で、それを成績に反映するシステムも含め、日本の教育の悪いところです。


理系の大学受験レベルの数学になりますと、すぐには解き方が浮かばず、じっくり思考しますが、それまでの数学は、解法を覚えてそれを使うだけだったと思います。


難関中学の算数は、大学受験の数学に近いです。

パッと見て解き方が分かる問題は少なく、書いていきながら解き方を考えていきます。


そのとき、解き方を考えることにウェートを置きます。

どんな計算をしようかと考えるのではなく、いまの条件で何を求めることができるのかを考えます。


よくない解き方のケースとしては、どんどん計算してしまうことです。

何をやりたいかが定まらないうちに次々と新しい数値が出て、挙げ句の果てに、開き直って意味の無い計算をしてしまいます。


計算しているときに「何を求めてるの?」と聞くと、答えられない生徒さんが多発します。

「答えです」と最終目標を答える生徒さんもいます。


求めるものを書いてからその右に式を書くだけの工夫でも、見違えるほど効果がある場合があります。


消去算など、条件を式で整理するという手法が有効な問題でしたら、式を書いて答えを書いておくことも大切ですが、そのためには、配置を工夫しなくては効果がありません。

空いているスペースに適当に書いていっても、役に立たないと思います。


また、計算式を書いて解くよりも、図や表の方がはるかに有効です。

線分図、面積図、ベン図、表、ダイヤグラムなどをしっかり描き、計算はできるだけ暗算をし、数値を図に書き入れて、図で解くスタイルを身につけると解法力が上がります。


簡単な問題を例にします。

1辺が6㎝の正方形の中に、半径6㎝の四分円が入り、正方形内で四分円外の面積を求めるとします。


正方形 36.00 ㎠

おうぎ 28.26 ㎠

斜線部 07.74 ㎠


式をだらだらと書いて解くよりも分かりやすいと思います。

このブログではレイアウトが乱れると思ったので、特別に、小数部分や十の位に0を付けましたが、実際はもちろんつけません(笑)


このように桁を揃えて書けば、筆算のようになり、改めて筆算を書く必要がなくなり、スマートになります。


よくある例としては、6×6=36㎠と書いたり、6×6×3.14÷4=9×3.14=28.26㎠と書いたりしますが、正方形の公式やおうぎ形の公式を書かないと解けないのでしょうか?

せいぜい、3.14×9を計算するときに筆算が必要で書く程度ではないでしょうか。


必要もない式を書くのは、いままでの教育で、悪い癖をつけさせられたからだと思います。

誤解の無いように一旦まとめます。


  • 解き方が思い浮かんでいないときは、式を書くことはマイナス(式を書いた方が考えやすいと判断した問題は書く)
  • 解き方が分かったら、式を書いた方が解きやすいなら書き、そうでないときは書かない(書くことは義務ではない)
  • 式を整えて書かないと、書くメリットがほとんどない(整えるとは、書く場所、字の大きさ、字の幅など)


算数の解くスペースは、ビジネスマンの会社のデスクと一緒です。

前職では愛娘の写真など飾っている講師がいましたが、愛娘の写真を見ることで、家族の大黒柱としての責任感が仕事にプラスになるならば良いですが、スペース的にはマイナスの面もあります。


大手塾はそのあたりは厳しいと思います。

授業に行くときは、机の上を片づけてから行けと言われているところもあると思います。

不要なものは机には置かないで、いまの作業に集中する方が仕事が捗るはずです。


算数の余白もデスクと同じ考えです。

広々としたスペースをできるだけ空けておいて、必要に応じて大胆に使っていきます。

式を書くということは、ティッシュケースや参考書やファイルを机に置いているようなものです。

花粉症などでティッシュケースが離せないとか、いま参考書やファイルを使っているのならいいですが、多くの場合は、意味も無く置かれているのではないでしょうか。


私もサラリーマン時代、ファイルを常に机に置いているダメ社員だったことを恥じています。

いまは、パソコンにディスプレイを3つつなげて、どのディスプレイにどういうものを表示させるかは決めていますが、それも作業デスクや、算数を解くときの余白欄の使い方と同じだと思います。


算数は計算をして解くというのは間違いではありませんが、余白欄は計算をするためのものではありません。

上手く解けるために有効活用するためのものです。

式ありきではありません。


解き方が上手くなれば、解きやすくなる単元はいろいろありますので、それを意識して取り組むだけで偏差値がかなり上がる受験生は多いのではないでしょうか?

機能的な余白欄やノートとなるように心がけると良いと思います。